気分一新、また新しいオールドの弓(?)に手を出しました
なかなか外出できませんが、大変な時期どうすごされてますか?
今日は、少しでも明るい話を提供したく、ちょっと前に手に入れたオールドの新しい弓の話です。
現在の管理人の弓は、ミランと、ネットで手に入れたフランクブァンサン。
ミラン工房製弓のについて
https://kamisamacool.hatenablog.com/entry/2019/10/11/113454
ヴァンサンの弓をネットで仕入れた顛末
https://kamisamacool.hatenablog.com/entry/2019/10/12/080050(第一話)
https://kamisamacool.hatenablog.com/entry/2019/10/14/135734 (第二話)
この二つの新作弓は、操作性の優れた弓と、柔らかな音質の弓という、コンテンポラリーの中では性格が対照的です。また、重量62gで大体同じで、持ち替えてもあまり違和感がなく、使い分けています。
基本は、音が飽きないフランクヴァンサンを自宅練習用、緊張した時などでも演奏を助けてくれるミランをアンサンブルなど人と合わせる時や本番用として使っています。ミランの弓は、新品で20年ほど前に買ったもので、もし壊れると演奏会がピンチなので、うまくフランクヴァンサンに助けてもらっている感じです。
実は、この二つの弓、有名楽器店の弓の販売リストにも必ず乗る、現代新作の有名ブランド。なので、結構恵まれた弓環境です。
でも、やはり物欲の波は押し寄せてきます。オールドの弓と楽器って、やっぱりバイオリン弾きのロマンですから。
でもなんとか踏みとどまっていたのは、やっぱり高いから。
オールドの弓は楽器ほどではないにせよ、やっぱりそれなりのお値段します。もはや1000万円に届く勢いです。(それどころかサルトリ、ペカットのオールドの二大巨匠のみならず、ギヨーム、サルトリの後継者と言われるシェフェールなどの現代の名工の弓もすごい勢いで値段が上がっていて、本当に手が届きません。
それから、新作に比べて腰が柔らかくなってきているオールドの弓は、軽く大きな音がでるオールドの楽器に合わせて初めて価値があるはずです。
ようやって考え、なんとか自分に言い聞かせ踏みとどまってたんですが、今練習しているアンサンブルの曲の最終楽章に転調しまくりのピアノの高速アルペジオがあり、これをミランで弾くとまーガシガシと雑音の塊。まー基本的な問題は腕がたりないんですけどね。
こんな時に限って心を揺さぶる一言が、アンサンブルの知り合いから。
彼女はお値段バカ上がり中のイタリアの新作の楽器をお持ちなんですが曰く、”新作にもオールドの弓は合うよ。”だそうです。
そうなると、試してみたくなっちゃいますよね。
また、ボヘミアンのオールドバイオリンとオールド弓ででも弾きたいという気分になっちゃました。それほどオールドではないですが、参号器はボヘミアンに近いところの出ですし。
と言うことで、久しぶりのネット探索活動開始です。
ネットオークションにも色々なオールドの弓が出ています。その中には、明らかに偽物ではないかと思えるものもありました。
バイオリンのオールドは、”例えばストラディバリとか17世紀のオールド”って触れ込みでも、ラベルとか見るとすぐ解ります。
それからすると、弓ってヘッドの部分に作者特有のこだわりってあるのだそうですが、それは鑑定家くらいしかわからないほどの差でしかなく、あとは本当に古いか新しいかくらいでしか解りません。
それでも、ぱっと見で写真見田だけで、これは怪しいって思えるものも結構あり、魑魅魍魎感満載です。
また銘付きの良さそうな弓、特にフレンチボーはやはりお値段が結構高く、万が一を考えると、とてもネットで買おうって気にはなれませんでした。
一方ドイツのものは比較的安いものの、ドイツのオールドの弓には銘が入っていないものもいっぱいあって、あまりネットで買うのに適しているとも思えません。
色々、悪戦苦闘する中、そうなったらむしろ無銘のオールド弓買って見ても良いのではないかと考えるようになりました。そして、ようやく値段と期待値が釣り合ったものをいくつか見つけられるようになりました。
最終的に、落札したのは下の写真のものです。
写真見る限り、特にヘッドにヒビなどもなく、曲がりもない状態の良さそうなものでした。出品者の方のコメントでは、”音質も充実した、オールドならではのしなやかさのある弓”とのこと。
落札した値段も、杉藤の初心者用弓のよりもむしろ安いくらいでした。
さて、どんな弓が来るのだろう。本当にドキドキです。