バイオリン履歴書
今後楽器のこととかを書いていくにあたって、私のバイオリン経歴にもちょっとだけ。
なぜかと言うと、色々な楽器の記事を読むときに”この人はどれくらい弾けるのか?”ってのは結構大事。
たとえば弓がいい悪いなど話すときに当然演奏のスピードはプロと、アマでは基準が全く違うし、アマでもハイアマと素人では演奏の時に大事にしていることも違います。自分でも上手くなってきて初めて気づいたこともやっぱりありますし、まだ知らないこともあるはず。
さて、、、
バイオリンは高校にオーケストラ部に入って始めました。プロの指揮者とかピアニストと輩出している歴史あるオケ部。自分の音楽の才能を顧みず(というより本当に無知だった)小曲ですが指揮も一曲やりました。あーこわ。 自分の音楽的才能の無さを思い知りました。
大学に入ってからは”室内楽の会”に入りました。大変有名なオケ部のある大学だったのでそっちに行ってもよかったのですが、毎日のオケの練習一色の逃げ場のない学生生活になりそうなのがいやで日和りました。
室内楽の会は、スーパーアマチュアの集まりのエリートサークルで、子供の時からずっと楽器をやっていて”この人音大行けたかもしれない”先輩がごろごろしており、高校デビューの私は副会長という名の宴会部長。
でもその頑張りの甲斐あり、あるスーパー先輩(なんとファニオラをお持ちでした。今だと2000万円!)のご紹介で高名な先生に直接ご指導いただけることとなりました。
そして2年間みっちり練習やって、特に楽器の弾きかたを一から叩き直してもらったことが大きな資産になりました。去年20年ぶりに楽器を弾き始めても何とかなってます。バイオリンはやっぱり合理的な弾き方と基礎がつくづく大事と再認識。
たとえばメンデルスゾーンのコンチェルトとか練習した時など、バイオリンは左手の運指とかをうまく考えると一見すごく難しいパッセージも簡単に弾けるようになることもあります。
よく高校デビューの初心者が大学2年でメンコン弾けるようになったもんだと今でも思う次第。本当に先生の指導はマジック。(あ、今は弾けませんが)
目下、あるアンサンブルで1stバイオリンを拝命していて、月2回在京オケのトップクラスのプロの方の指導を受けながら11月の本番を目指して特訓中。
楽器は今3丁飼ってまして、
初号器 - バイオリンを始めた時に、父親が出張先のライプツィヒで土産代わり買ってきた旧東ドイツ製の無銘器。
我が家に来たのが1970年代で、その時からすでにニスとか禿禿っだたので古い個体のようなんですが、ラベルもなく全く由緒不明。あずき色が印象的な見ている方が楽しい楽器。
現在、出張先の名古屋に練習用として置きっぱなし。表版にクラックが出来てて修理するか思案中。
壱号器 - 現在のメインバイオリン。アメリカに2年間行った時の餞別品に、前述の師匠が選んでくれたモダンフレンチ(1923 Rene Jacquemin)。
楽器としての実力が信じられないくらい高くて、当面というかおそらく一生主力器になりそう。楽器のキャパが演奏者の能力レベルを軽く凌駕してます。モダンフレンチらしいオレンジが美しくとても20世紀初頭作とは思えない綺麗なバイオリン。
弐号器 - ヤマハのエレキバイオリン。自宅深夜練習用。青一色のかき氷のような色。通称ブルーハワイ。
間もなく参号器が演奏会用バックアップ件サブとして実践配備予定です。
弓は、コンテンポラリーフレンチが2本、カーボンが2本、その他諸々持っています。弓もいろいろ買って使って分かったこともあるので追々書いていこうと思っています。弓は考えだすといろいろ不思議な道具で、面白い世界。
楽器や弓の値段は性能に比例しますが、ぬけ道もあるもの、そうした楽器アルアルや、隠れたノウハウをさらに書いてきます。