音と風の生活(ネットで楽しむバイオリン)

久しぶりにバイオリン始めました。ネットで買ったり、いじったり楽しくやっていきます。

7本目の弓 第二話  西ドイツ製のトルテの実力は?

(前記事から続く)さて、、、

ネットで落札した弓の毛を張り替えていただいたんですが、これがちょっとトラブルでした。

 

というのも、弓の腰が少し伸びてしまっていたので、その結果最初に張ってもらったものだと、スクリューを緩めても毛が緩み切らないということになっちゃったんです。

 

お店の人には気をつけてお願いしますと言ったんですが、、、、張られた職人の方がまだ経験のない方だったようで失敗してしまった感じでした。でも、すぐ再調整のご対応をいただき助かりました。

 

そもそもこの弓Made in West Germanyって弓に書いてあったので、どんなに新しくても1990年半ば、どんなに古くても1950年の弓のなんですが、おそらく保管状況があまりよくなかったんだと思います。

 

さらに元々は剛弓系の弓のように見えるので、弓の張りにともなうしなりの変化が小さく、張るのも難しい弓だったのかも。

 

オークションでは、弓の腰の強さとか、曲がりとかは書かれていますが、毛がついていない今回のような弓では、”弓のしなり量”が適正かかも注意が必要だと学びました。特に今回はほとんどジャンクのような弓を、楽器屋ではない中古業者から落としましたんで、そもそも売られている側も弓のことが全くわかんなかったんだと思います。

 

こんなところは、ネットで中古を探す際のリスクとして気をつけないと行けないですね。今後の反省ではあります。

 

ということで、再度さて、、、、、

 

数日後、いい塩梅に張られた弓が帰ってきました。早速弾いてみたところ、演奏自体には全く問題ありませんでした。当初狙っていた、引っ掛かりがしっかりしていて反応の良い弓という狙いにあった弓であることがわかりました。安いグレードの鈴木の弓とひき比べたところ、腰のしっかり具合は雲泥の差。これなら練習にはきっちり使えそうです。

 

さすが西ドイツ製のトルテ!

 

また、旧東ドイツ生まれのバース(Barth)のバイオリンと組み合わせもよく満足です。バースのバイオリンは1973年のマルクノイキルヘン近くのバドブランバッハで作られているのですが、おそらくこの弓は、そこから戦災で逃げていた製作家が当時の西ドイツブローベンロイトで作られた弓だと思います。

 

ドイツバイオリンの歴史は、簡単ですが少し前にも記事にしましので、もしご興味があれば下のリンクをご覧ください。

 

ジャーマンバイオリンって 参号器購入プロジェクト 第4話ドイツバイオリンの系譜

https://kamisamacool.hatenablog.com/entry/2020/02/02/010135

 

なので、そもそもバイオリンと弓の相性は良かったのかもしれません。

 

こう言ったことに想いを巡らせると、また夢が広がりますね。バドブランバッハもブローベンロイトもコロナが開けたら是非一度訪れてみたい。

 

このバイオリンセットはよく行く出張先に置きっぱになっているのですが、幸いなことに音色を除けば寸法関係と音量などはジャックマンとの差も少なく練習器としては最適です。本格稼働し始めてから練習が本当に捗ります。

 

また、オークションで手に入れたので、万が一トラブルになっても、まあ安目のお値段で手に入れたので、まだなんとか諦めがつきます。バースなんかこの前ある中古屋さんに40万円で出てましたが、私は余裕で一桁安かったですし、それこそ弓なんて諭吉さん一枚程度。

 

これが、メインのジャックマンだったらそもそも、自分の家から遠くに置くことすら考えれません。

 

そう言った意味で、練習用の楽器はあるといいです。前に、高嶋ちさこさんが、リハにストラドを忘れられたことがあって、それからトランクに5万円のバイオリンを入れっぱなしにしているとテレビでおっしゃってましたが、その気持ちよくわかります。

 

当分このセットお世話になりそうです。

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これからもよろしくの練習器